2023.4.18
「今こそ 生活保護をあたりまえの権利に! ~『いのちのとりで裁判』の成果と課題~」を4月17日、衆議院第一議員会館の大会議室で開催しました。
リアルで190人、オンラインで600人以上が参加し、大盛況でした。またIWJも生配信し、ここでも170人以上が視聴しました。
冒頭、いのちのとりで裁判の現状と課題について、事務局長の小久保哲郎弁護士から基調報告。直近に逆転敗訴となった大阪高裁判決の問題性を鋭く指摘し、裁判の要点を分かりやすく説明しました。
■基調報告資料(PDF)
続いて、各地の原告からの発言、トップバッターは大阪訴訟の新垣敏夫さん。新垣さんは、最後に「黙ってへんで、大阪は!」を声を張り上げ、会場を沸かせました。
続いて、北海道、神奈川、静岡、青森(オンライン)、和歌山(オンライン)、京都、愛知などの原告の方々が次々と裁判にかける思いと、苦しい生活の実情を訴えました。
統一地方選の真っただ中にもかかわらず、集会に日本共産党の宮本徹議員、れいわ新選組の木村英子議員、天畠大輔議員が参加、連帯のご挨拶をいただきました。
特に木村議員は、ご自身が議員になる前に生活保護を利用して地域で自立した生活を送っていた頃に感じた理不尽な思いを語り、ひときわ大きな拍手を浴びていました。国会のため時間が取れないとしてご挨拶いただけませんでしたが、共産党の倉林明子議員も励ましに立ち寄られました。また、13名の国会議員の方々からメッセージをいただきました。さらに、各党の議員秘書の方も数多く集会に参加され、メモを取っておられました。
■議員メッセージ(PDF)
集会は、共同代表のリレートークとして、稲葉剛さん(つくろい東京ファンド)、雨宮処凛さん(作家)などのスピーチのあと、尾藤廣喜弁護士が、これから取り組むべき課題について提起し、締めの挨拶を藤井克徳さん(JD代表)がしました。
■行動提起(PDF)
集会終了後、15時頃から、厚労省前に宣伝カーを出してスタンディングと各地からスピーチ。その間に、原告を含む要請団が、日弁連会館内で厚労省職員らに要請書を手渡し、交渉を行いました。
厚生労働省は、いつものように暖簾に腕押しの対応で参加者の怒りを買っていました。
さらに、16時30分からは厚生労働記者会での記者会見を行い、1日の行動を終えました。
この14日の大阪高裁判決は想定外の逆転敗訴でした。でも、私たちは意外なほど凹んでいません。それは、この間、勝訴判決が相次いでいることに表れているとおり、主張立証レベルでは原告側が圧倒しているからです。
問題は、生活保護利用者の生活実態を理解できない裁判所の側にあります。全国各地から集まった原告が、実名顔出しで壇上に居並び、自分自身の言葉で力強く語る姿を見て、この運動が間違いなく大きく前進していることを改めて確信しました。
これから1年かけて、尾藤弁護士が提案した、全国各地での集会その他の運動を展開していけば、さらに裁判所や社会が変わっていくと思います。 皆さん、頑張りましょう!